畳の張替えはどのように行うのか?業者に頼むべきかも説明

畳の張替えはどのように行うのか?業者に頼むべきかも説明

年も終わりに近づく師走の頃、皆様のご家庭では大掃除を行う時期かと思いますが、自宅の畳は張り替えたりお手入れをしておりますでしょうか?畳はフローリングと違い多くの性能や魅力がありますが、使用しているうちに劣化してしまいます。

今回は畳を長く大事に使用できるように畳の張り替えるメリットや日ごろのお手入れなどをご説明させていただきます。

畳の歴史や性質

日本古来より日本の家屋にある和室に無くてはならない存在の畳ですが、平成に入った頃からはその数を著しく少なくしました。和室を作る際に、他の障子や壁紙などの初期費用のコスト削減や、畳の張替えなどによる費用・手間をなくすために、フローリングの洋室が支流となりました。

ですが、現在では再度、畳を使用した和室に注目が集まっています。イ草を使用していますので弾力性があり、それに伴い防音性に優れています。また一畳に500ccもの水分を給水し乾燥時に再度放湿してというエアコンのような働きをする保温性・断熱性に優れておりますし、部屋の中の空気を綺麗にする性質も持っています。畳の表面より二酸化炭素を吸収し、多くを害のない一酸化炭素へ変えて部屋に排出します。

色々な性質がある畳ですが歴史も古く、最古は710年頃の奈良時代になると言われています。その後、平安時代や鎌倉時代は身分の高いものの寝具として扱われ、江戸時代頃より庶民も使用するようになったとされています。それまでは野生のイ草を使用してものが、栽培を行い畳屋などが出てきた頃もこの頃です。畳はその頃より手入れをしっかりすれば長く使用できると、とても大事にされてきました。

畳を張り替えるメリット

前記した様に、畳は大事に使用すると長期間使用することができます。本来長期間しようできるものを無駄にしないように、しっかりとした知識と手入れを行っていきましょう。

畳は『畳表』『畳縁』『畳床』の三つのパーツで出来ています。畳表は表を向いている部分で、こちらより湿気や空気を吸収したり排出します。畳縁は畳の長い辺の部分にあたる布部分で畳を補強する役割を持っています。

畳床は畳の中心部分にあたる、藁を重ねたものやチップ素材を使用した芯の部分です。普段はカビの発生や汚れを防ぐために乾拭きで畳表を拭きます。あとはダニの発生を防ぐために換気をこまめに行うなど、通気性を良くしましょう。ですが、こまめな手入れをしていても年々畳表の性能は劣化してしまい、断熱・保温性や空気の浄化を力が弱ってきます。そこで行うのが『畳の張替え』畳表を張り替えることにより、畳表の性能を蘇らせることになりますし、こまめな畳表の張替えを行うと畳床を長持ちさせ、さらに畳を長く使用できることでしょう。

張り替える方法と周期

畳を張り替える方法は、基本的に業者や畳屋さんにお願いすることになります。畳の張替えを検索すると表替えや裏返しなどの単語を目にすることと思います。表替えは文字通り畳表を張り替える方法です。

畳表は基本的に両面使用できるようになっていますので、一回だけ畳表を畳床より剥がして裏返す事が出来るのですが、これが裏返しと言います。決して畳自体を裏返す事ではないので自身で裏返すようなことはしないようにしてください。

裏返しは畳表の性能を蘇らせる目的にはなりませんが、表面を綺麗にできます。そのため新品の畳を入れてから『2~3年』で裏返し、そこからさらに『4年』程使用したら表替えを行います。それで畳表の性能が蘇ります。表替えを行った畳をもう一度裏返ししたら4年ほど使用し、合計13年畳自体を新調しましょう。畳床の劣化により、歪みなどが発生してしまうからです。

日ごろのお手入れ

畳は、裏返しや張替えを行うと長く使用できると述べましたが、それには日ごろのお手入れは欠かせません。飲み物をこぼしてしまったり、ペットのおしっこなど、畳にカビを生やしてしまうと中の畳床までカビが進行してしまい、畳自体が歪んだりする可能性もあります。

畳床が歪んだりしてしまうと、裏返しや張替えは行えず、新調しなくてはならないので、日ごろのお手入れはこまめに行ってください。日々のお手入れは、『乾拭き』にて畳表の余分な水分を拭きとります。水拭きは畳表の光沢を失くしてしまったり、黒ずみの原因になりますので極力控えてください。あとは、春と秋などの年に二回『畳干し』を行いましょう。風通しの良いところで、畳床を日光に当てるように干しましょう。また、畳にカビを生やしてしまったときは、アルコール消毒液や漂白剤を布に染み込ませて拭き取りましょう。

まとめ

日本の伝統でもある畳をカビやダニの温床にしないためにも、日ごろのお手入れはとても大事ですが、張り替えることで畳の性能を蘇らせたり、新品のイ草の匂いに癒されたりと気分も一新することでしょう。他にも畳の張替え時には、畳縁もすべて取り換えるため、現在は畳縁も数千種類ありますし、自身の好みや部屋の内装に合わせたりと、楽しまれている方も多くいらっしゃいます。

「金沢屋」では、畳の張替えについても多数の実績があります。畳を大事に使用するためにも今年末は畳の張替えを検討してみてはいかがでしょうか?